神戸市立王子動物園(同市灘区)のジャイアントパンダ「タンタン」を女の子に見立てたキャラをあしらったクリアファイルが、ファンの間で評判となっている。製作したのはタンタンの故郷、中国の駐大阪総領事館。タンタンの帰国決定後、ファンらの惜別の気持ちに心を動かされたという男性外交官(26)が発案し、感謝の気持ちを込めて希望者に配布した。(坂井萌香)
ファイルには、花束を抱え、涙目で「20年間ありがとうございます」と感謝の言葉を述べている女の子。裏返すと、タケノコを頬張る姿が描かれている。
同総領事館によると、発案した外交官はアニメ好きで、業界に関わる知人の意見を参考に、パソコンのデザインソフトでイラストを制作。あえて人間の女の子として描いたのは、日本の文化に寄り添う思いからだ。
「タンタンの帰国は日本のファンにとっては寂しいこと。一方で、中国の人たちは、タンタンが戻ってくるのを心待ちにしている。その複雑な思いを、神戸で育った女の子に見立てて表現した」と話す。
ファイルは約150枚作られ、同総領事館の公式ツイッターの募集に応じた一般市民のほか、王子動物園や神戸市、兵庫県などにも寄贈した。同園では、動物を擬人化したグッズは扱っていないこともあって、ファンの間で話題になった。
ファイルを手にした神戸市西区の女性会社員(57)は「とってもかわいらしい」とほほ笑む。タンタンのファン歴20年で「品があって皆を癒やしてくれる。特徴がよく表現され、愛が込められているのがすごく伝わる」。
他にも「日中両国から大事にされていると分かる」「日本人が作ったのかと思った」などのコメントが寄せられているという。枚数限定のため、今後、一般配布の予定はない。同総領事館は「商品化はしないが、感謝の思いが日本のファンの方へ伝われば」と話す。
タンタン、女の子キャラに変身 アニメ好き中国の外交官発案 - 神戸新聞
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