子どもたちがまだ小さかった頃に、2015年の米スーパーボウルで放映されて話題になったP&Gの生理用品「オールウェイズ」のCMを見て衝撃を受けたことがある。CM動画はまず、「女の子らしく走ってみてください」などと指示された成人男女や少年たちの姿を映し出す。手足をくねくねさせたり、髪の毛が乱れないように押さえたり、弱々しくふざけたポーズばかりが続く。 ところがまったく同じ質問を投げかけられた10歳の女の子は、力強く自信たっぷりに走ってみせる。「女の子らしく走るって、あなたにとってどんな意味?」と聞かれた女の子は、こう答えるのだ。「できるだけ速く走ること」。世間がイメージする「女らしさ」の刷り込みが、いかに元・女の子たちから力を奪ってきたか。それをこれほどわかりやすく伝える動画は、今にいたるまで見たことがない。 どうやら私たち大人は、「女の子に何を教えるか」を考えるより、「女の子の自尊心を打ち砕こうとする社会をいかに変えるか」を考えたほうがいいのかもしれない。事実、女の子は社会とのかかわりを模索する思春期に差し掛かると、自尊心が大幅に低下するという統計もある。
少女たちが、無意識の「刷り込み」から自由になるには? 多様な著作で知られるライターがつづる(Harper's BAZAAR(ハーパーズ バザー)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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