三浦孝太(19=BRAVE)が“寅さんのお守り”に必勝を誓う。総合格闘技のRIZIN33大会は31日、さいたまスーパーアリーナで開催される。29日に出場選手のインタビューが行われ、Jリーグ横浜FCのFWカズ(三浦知良)次男の三浦は、映画「男はつらいよ」で主人公の車寅次郎が身につけていた柴又帝釈天のお守りを首にかけて入場することを明かした。大好きな寅さんのアイテムを、総合格闘技デビュー戦勝利への力にする。

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インタビューブースに現れた三浦の首から提げられていたのは、映画「男はつらいよ」の主人公、寅さんが身に着けているお守りだった。前日28日、舞台になった東京・葛飾区の柴又帝釈天にお参りして購入。「お寺の人に聞いたら『同じものがあるよ』と教えてくれた。試合の入場までつける予定です」と、大切そうにさすった。

同作は「フーテンの寅(とら)」こと車寅次郎を中心に起こる騒動を描いた人情喜劇で、父が数年前からキャンプにDVDを持参するほどのお気に入り。その影響で三浦も見始め、心優しい寅さんの魅力に引かれた。家族からは「(寅さんに)似ているところが多い」と言われると話し、「女の子に振られるタイミングなどが一緒なので…」と、恥ずかしそうに続けた。

自身も大みそかの主人公になる決意だ。第1試合で元ホストのYUSHIと対戦する。相手は21歳から全国のホストが集まる地下格闘技大会「宴(うたげ)」に参戦し、8戦7勝の成績を誇るが「(印象は)イケメン、それしかない」ときっぱり。「打撃が得意な選手だと思うので、打ち合いになるんじゃないか。機械になったつもりで戦いたい」と意気込みを語った。

デビュー戦は2万人を超える観衆が詰めかける大舞台。「自分たち以外のカードを見ると有名な選手やすごい選手ばかり」。それでも「1番手を任せてもらえたのは光栄。しっかりと盛り上げたい」。当日は両親も来場する予定で「初めての試合なので見届けてほしい」と気負いはない。尊敬する父や寅さんのように、長きにわたって活躍するスターを目指す。【勝部晃多】

◆三浦孝太(みうら・こうた)2002年(平14)平5月28日、兵庫県神戸市生まれ。サッカー元日本代表FWカズ(三浦知良)とタレント三浦りさ子の次男。兄は俳優の三浦獠太。東京・明星学園時代はサッカー部に所属するも、17歳の時に格闘技に熱中しプロ格闘家を志す。卒業後は進学せず、宮田和幸氏のジムBRAVEで研さんを重ねる。175センチ、66キロ。