僕は女の子に生まれたけれど、心は男性で、女性を好きになった。
生まれたのは那覇市。幼いころからスカートがイヤだった。小学校に入学する時、母(59)が赤いランドセルを買ってくれた。5歳上のお兄ちゃんと同じ黒がいいのに。でも母を悲しませたくなくて、言えなかった。
3年生で少年野球チームに入ったのは男子と同じ格好でいたかったから。6年生になって、女の先生に恋をした。
まわりの女子は「あの子かっこいいね」と男子のうわさをしている。やっぱり自分は違うんだ。確信した。でも友だちに嫌われたくなくて、言えなかった。
中学校の水色のセーラー服を着て鏡を見た時、気分が悪くなった。初潮を迎え、母がお赤飯を炊いてくれた時は悲しくて泣いた。自分を女性と認めなくてはならなかったから。
中学、高校と野球部が居場所だった。けれども女子はただ一人で目立ったから、いじめられた。キャッチボールの相手もしてもらえなかった。
なぜ、自分は違うのか。女性の体に生まれたことを憎んだ。LGBTという言葉はまだ知らなかった。
死にたい。学校の屋上から飛び降りようとした。自分に向けて包丁を握った。なおさら自己嫌悪に陥った。
もがきながら、女子プロ野球入りを目指した。トライアウト最終選考に残ったけれど、合格できなかった。
転機は、20代半ばにきた…
女に生まれ、心は男 僕って? 苦しんで見つけた自分 僕は竹紫春翔 - 朝日新聞デジタル
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