(16日、高校野球秋田大会準々決勝、秋田中央2―1湯沢翔北)
息詰まる投手戦。前試合で無四球完封を記録した秋田中央のエース土田温人投手(3年)は、この日も調子が良く、腕も良く振れている自信があった。序盤は球が高めに浮き、制球が少し乱れる場面があったが、後半からは軸足に力をためて低めに集める、粘り強い投球を続けていた。
八回裏が終わって1―1。九回表に均衡を破って秋田中央が得点し、1点リードで迎えた九回裏。無死で先頭打者に安打を浴びると、マウンドに選手が集まった。
一打逆転のピンチ。こわばった表情の選手たちになぜか一瞬、笑顔が広がった。
伝令で駆けつけた佐々木義将選手(3年)が披露したのは、「好きな女の子の話」。
土田投手は「笑っちゃって。肩の力が抜けました」。大きく深呼吸して、「さあ、行くぞ」と気持ちを入れ替えた。一つひとつアウトを重ね、最後は変化球で打者を打ち取った。
佐々木洸太捕手(3年)は「僕らはいつも、明るい雰囲気を大切にしています」。
準決勝も「明るさ」を武器に強敵に挑む。(三浦英之)
「好きな女の子の話」をピンチのマウンドで 秋田中央を救った伝令役 - 朝日新聞デジタル
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