ムロツヨシ(48)が29日、都内の私立普連土学園中学校・高等学校講堂で行われた主演映画「身代わり忠臣蔵」(河合勇人監督、2月9日公開)公開直前イベントで、500人の女子中高生から「好きな女の子のタイプは?」などと、台本なしの直撃質問を受けた。「好きな女の子のタイプは…皆さんの期待にそぐわないかも知れないですが、やっぱり、黙ってついてきてくれる女かな」と答え、集まったメディアを前に「恥ずかしい」と、半ば涙目になって照れた。

「身代わり忠臣蔵」は、「忠臣蔵」をベースにした作家・土橋章宏氏の同名小説の映画化作品。嫌われ者の旗本・吉良上野介が、城内で恨みを募らせた赤穂藩主に斬りつけられたことから、両家ともにお家取りつぶしの危機に直面する中、吉良家家臣から殿にそっくりな弟で和尚の孝証を身代わりにして、幕府をだまし抜く奇想天外な打開策が提案される物語。ムロは劇中で、赤穂藩主に斬りつけられた旗本の吉良上野介と身代わりで殿になった弟の孝証を演じた。1999年(平11)の活動開始から24年で、初めて一人二役を演じた。性格が正反対の兄弟を、時に皆が怖がる存在として威圧的に、一方では明るく熱く、巧みに演じ分けた。切腹した赤穂藩の部下で、孝証と心を通わせる大石内蔵助を永山瑛太(41)が演じた。

歴史好きの学生からは「歌舞伎で忠臣蔵を見たけれど(映画には)通史に書いていないことがあった。演じる場合に気を付けることは?」などと、通な質問もあった。ムロは、事前に説明した歴史教師の助けを借りながら「(演じた)孝証は、通史にあるけれど、まず物語(通史)には描かれていないのが大きい。大石内蔵助との友情関係は、フィクションであり、こんなことがあったらおかしくない、というのは大きなところ」と答えた。

中には「明日、誕生日なのでメッセージを!」「高校2年生なので、もうすぐ受験…頑張れる胸キュンゼリフを!」など、質問ではなくリクエストを投げかける生徒もいた。ムロは「胸キュンが分からないもの…48歳だよ。ちょっと待ってよ」と苦笑しつつ「受験、頑張って合格したら一緒に、飯行こう」と呼びかけた。「お誘い、待ってま~す」と熱烈なラブコール? が返ってくると笑みを浮かべた。