テレビ朝日系ドラマ『あのときキスしておけば』に登場する“大人気漫画”『SEIKAの空』がスピンオフ作品として実写化し、TELASAで配信開始された。選ばれし勇者たちが、魔王から平和を取り戻すために立ち上がる――というあらすじは王道少年漫画のようだが、コスプレのような野菜モチーフの衣装に、勇者のちょっぴりブラックな労働環境を描くなど、ヨーロッパ企画・角田貴志脚本の遊び心が光る、スピンオフの域を超えた挑戦的な作品となっている。
意地っ張りなヒロイン・紅リコピン役に抜擢されたのは、俳優・窪塚愛流。本編では井浦新演じる田中マサオの息子・優太郎を演じる窪塚が、二次元から飛び出して来たような圧倒的美少女に変身し、人生初ヒロインを演じる。このたび窪塚が、本作への意気込みや、仕事と高校生活との両立、父・窪塚洋介について語った。
――ヒロイン・リコピン役に抜擢されたときの心境を教えてください。
まさか自分がヒロインになるとは思わなかったのでびっくりしました。「ヒロイン」という言葉を改めて調べたのですが「女の子」って書いてあって。中性的な顔立ちだとよく言われるので、全然合わないこともないのかなと思いましたが、戸惑いはありました。台本を読むと、リコピンは自分のことを可愛いって自覚していて、腹黒くて、絵に描いたようなあざとい女の子。「演じるのが楽しそう! 早くやりたい!」と思っていました。
登場人物の中ではナスッテ(角田)が好き。ナスッテがリコピンに「俺のビーナスだと思ったのに」という台詞があるのですが、ナスッテが“ビーナス”って言葉を使うのが面白くて。台本を読ませて頂いたときに「うまいなぁ」とすごく笑ったことを覚えています。
ちなみにトマトは好きですが、野菜の中で一番好きなのはじゃがいもです。じゃがバターや肉じゃがが好きです。カレーを食べるときも、ごはんやルーを差し置いて真っ先にじゃがいもを食べています。
――――衣装合わせをして、いかがでしたか。
衣装合わせの時はメイクもしていなかったので、少し違和感があって不安でしたが、クランクインして、衣装を着てカツラをかぶってメイクもしたら、ちゃんと女の子になれた気がします。気持ちまで変わって、歩き方も全部女の子になれました。この衣装を着ているときだけは自分を本当の女の子だと思えます。
――撮影現場はどんな雰囲気ですか。
すっごく楽しいです。皆さんの演技を間近で見れて、勉強させてもらっています。バラエティ要素のある楽しい撮影なので、他の方のシーンを見て笑っちゃいそうになることもあります。ナスッテの笑い方も最高です。
――共演者とのエピソードがあれば教えてください。
1歳年上の藤枝(喜輝)さんとよくお話ししています。昨日も撮影が終わったあと、電車で途中まで一緒に帰りました。仲良くなりました。
――『あのキス』作中には、蟹釜ジョー先生へのSNSのコメントなど「視聴者からの反応」が登場しますが、SNS上の反響や、印象に残っている言葉があれば教えてください。
「お父さんに似てるね」って反応もうれしいですが、僕だけのことを「応援してます。頑張ってください」というメッセージを見ると、すごくうれしいです。皆さんがしっかり僕のことを見てくれているんだって感じられるコメントを日々頂いています。
――井浦さんは同じ事務所の先輩ですが、窪塚さんから見た魅力を教えてください。
僕では絶対に思いつかない発想で、台本に書かれていないお芝居をされるのがすごいです。モヤオ(松坂桃李)の家に初めて行くシーンでは、机の上にあったものを剣で落とす行動に「こんなお芝居していいんだ!」と。自分の肥やしになるお芝居を見せて頂けてとても勉強になっています。
本編で新さんと2人で話すシーンでは、どう表現しようか迷っていた台詞があって。新さんに相談したら、「台詞っていろいろな視点で考えられるんだよ」と親切に教えてくれて、最終的に監督さんにも相談することに。初めてドラマで監督さんに「こういうふうにしてみてもいいですか?」と自分からお話ができたので、すごくうれしかったです。
――4月21日放送の『ZIP!』(日本テレビ)で、父・洋介さんから「全部気持ちで動け」とのアドバイスがあったことを話されていましたが、この言葉をどのように解釈されていますか。
僕は「うわべだけでお芝居をする」というのは絶対しちゃいけないことだと思っているので、言葉の通り、「気持ちで動く」ことを大事にしています。
――俳優としての「窪塚洋介」さんをどのように見ていますか。
とても尊敬しています。ただ、やはり自分の中では、俳優である前に「お父さん」という印象が強すぎて、「俳優・窪塚洋介」という目ではなかなか見られないのが正直なところです。
――現在高校3年生ですが、学業との両立で苦労している点はありますか。
昨年、高校2年生のときに新型コロナウイルスが流行り始めて。高校2年生って、学校にも慣れてきて、受験もまだ少し先っていうとても楽しい時期だったはずなのに、体育祭も文化祭も、さらに修学旅行までもなくなって、ただただ勉強しに行く学校生活になってしまいました。
そのことで改めて、友達と過ごす日常を大切にしようと思ったのですが、そのタイミングで本格的に芸能活動も始めて、お仕事をたくさんいただけて。すごくありがたくてうれしい反面、そうなると学校に行けなくなって……。お仕事もいっぱいしたいけど、学校にも行きたいっていうわがままな気持ちがあります。
学校に行ける日は学校をすごく楽しんで皆といい時間を過ごして、お仕事をするときはお仕事を楽しんで、頑張る。こういうときだからこそ、どちらも楽しむことを第一にと決めて過ごしています。
――最後に、視聴者へメッセージをお願いします。
優太郎が大好きなリコピンを演じられるというつながりが、すごくありがたいと思っています。『SEIKAの空』はすごくはっちゃけているドラマなので、ぜひたくさんの方に見てほしいです。
『あのキス』の優太郎は、リコピンとは真逆のクールな男子高校生。お父さんとの関わり方や、桃地(松坂)と家族ぐるみで絡んでいくシーンを楽しみにしていてください。
窪塚愛流「自分を女の子だと思える」初の“あざといヒロイン”楽しむ - マイナビニュース
Read More
No comments:
Post a Comment