ヒット商品にとって大切な要素であるデザイン。女の子向け商品のデザインは、実は突き抜けておしゃれである必要はなく、むしろ「誰からも嫌われない」ことを重視するのが大切だと、フリュー「ガールズトレンド研究所」所長の稲垣涼子氏は言う。ただし、残念ながらダサいと見向きもされない。一体、ダサいデザインと、いいデザインの違いとは何なのか。
※本連載は新刊『カワイイエコノミー』より、「流行」についての項目を一部抜粋、編集したものです
女の子向けの商品に不可欠な要素が「かわいい/おしゃれであること」です。今回は、ヒット商品に欠かせない、デザインの話を紹介します。
商品にもよりますが、特にマスを狙うもののデザインは、突き抜けておしゃれである必要はありません。それよりも、「みんなに嫌われない」ことが重要です。ただ、かわいい/おしゃれという最低限のボーダーラインはクリアしていなければ、手に取ってもらえません。
特に気をつけなければいけないのが「古い」かわいさです。特に見かけるのが、以前はやったデザインが更新されず、ずっと使っている例です。これに関しては、画像を見てもらったほうが早いので、次の画像を見てください。例えば、定番のハートマークです。
上のハートは、以前はおしゃれでしたが、今見ると古く、懐かしく感じます。「女の子向けというと、まずはとにかくピンク」と考えるのもやめたほうがいいでしょう。もちろんピンクは根強く人気がありますが、ひと口にピンクと言っても、たくさん種類があります。どんなピンクが「今っぽい」のか、しっかり把握してから使いましょう。
そして、「文字やイラストを『くるりん』とさせる」「黒い影絵をつける」「レースと過剰なキラキラ感」といったデザインも古く感じます。現在使ってしまうと、相当古く見える3大要素です。参考までに覚えておいてください。
「少し古い」がいちばんダサい
ダサいと思われがちなものは、かつて一世を風靡したものです。当時は、かわいいと思われていました。これは、女の子に限ったことだけでなく、特に一世を風靡した過去のデザインは、「ダサい」と感じられがちです。
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「それ、かわいくないですよ!」 ダサい商品が生まれる理由 - 日経クロストレンド
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