大ヒット中のNetflixドラマ「ウェンズデー」で監督・製作総指揮を務めたティム・バートンが、自身の学生時代を振り返りながら、わが道を行くヒロイン、ウェンズデーに対する思いを公式インタビューで語った。
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「ウェンズデー」は、チャールズ・アダムスの一コマ漫画「アダムス・ファミリー」を原作に、忌まわしくて不気味なものが大好きなお化け一家の長女ウェンズデーが、特殊な力を持つ子供が集まる寄宿学校で、家族の過去にまつわる殺人事件の謎を追う推理ミステリー。Netflixで配信された英語のテレビ番組のうち、「ストレンジャー・シングス」シーズン4の記録を破って1週間の視聴時間が最も多い番組となるなど、世界中で大ヒットしている。
ブラックユーモア満載のゴシックな世界観で知られるバートン監督なだけに、以前から「アダムス・ファミリー」の映像化に関するオファーはあったが「アニメーションなどの形でオファーを受けたことがあるのですが、オリジナルがとてもうまくできていたので」と断っていたという。
しかし、本作の主人公・ウェンズデーは、バートン監督のお気に入りのキャラクター。さらに、ティーンエイジャーに成長した彼女を描く機会を与えられたことで、創作意欲が刺激された。「ウェンズデーにはとても強い繋がりを感じるんです。彼女の人生観、人間観、親や教師に対する考え方など、僕らはどれも共有している。だから、この作品にはとても共感できたし、何故かよりリアルに感じられたんですよね」
「他の作品のウェンズデーは、いつも少女として描かれていますよね。だから、ティーンエイジャーになったウェンズデーがどんな感じなのか、とても興味がありました。白か黒かしかない、はっきりとした彼女の人生観はそのままに、ティーンエイジャーとしてどのように成長していくのか。そこには様々な色合いがあると思いました」。
若手女優ジェナ・オルテガが演じるウェンズデーは、常に白か黒で物事を判断し、誰にも媚びることのない、孤独を好む頑固で偏屈なティーン。特殊な力を持つ子供が集まるネヴァーモア学園でもわが道を行き、のけ者のなかでも、さらに変わり者扱いされる彼女に、バートン監督は青春時代を思い出したという。
「(脚本を)読んだ瞬間に学生時代の思い出が蘇ってきました。プロムに行った時のことや、学校が嫌いで、馴染むこともできなかった、あの時の気持ち。変わり者として変わり者の集団の中にいてもやっぱり孤独だった。それから、親の事や、セラピーや、あの頃経験したこと全部ね。(脚本に)水球のシーンもあったんですが、実は高校時代に水球をやっていたんですよね(笑)。そんな風に、学校や両親にまつわる奇妙で、ちょっと辛い、変な思い出がたくさん蘇ってきたんです」
だからこそ、ウェンズデーに自分を重ねるのは「とても簡単なことでした」というバートン監督。数々の名作を手掛けた64歳の鬼才は「それに僕の精神年齢は14歳の女の子くらいですからね(笑)今の僕のメンタルはちょうどそのあたりなんです」と明かす。
「チャールズ・アダムスの一コマ漫画にはじまり、僕が見て育った1960年代のテレビシリーズ、そして映画版もあるわけですが、異なるアプローチを取ったとしても、核となる要素からは逸脱しないように心掛けました」とリスペクトを込めて制作された「ウェンズデー」。ドラマの大ヒットでシーズン2も期待されるが「僕としては明日以降がどうなるのかもわからない状態なので、どうなるかは皆さんと共に楽しみに待つとします」と笑顔。最後は日本のファンに向けて「『ウェンズデー』は楽しんでいただけたでしょうか。楽しいクリスマスと良き新年をお過ごしください」とメッセージを送った。(編集部・入倉功一)
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「ウェンズデー」ティム・バートン、精神年齢は「14歳の女の子」ヒロインに投影した学生時代|シネマトゥデイ - シネマトゥデイ
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